今月は、東日本大震災後の不動産をめぐる動向を幸田 昌則さんの記事を紹介します![]()
幸田 昌則さんは不動産の市況に関して業界では定評のある方です。専門誌に記載された記事を
参考に今後の不動産市況の傾向を整理して見ようと思います。
東日本と岡山ではかなりの地域格差はありますが大いに参考になると思います。
(月刊不動産フォーラム219月号より)
3月11日の大震災と福島原発事故の影響で一次的に不動産市況は停滞していましたが、最近では回復して一部では加熱気味の強さがあります。
一方で、国民の「生活防衛」に関する一段の意識の高まりがあります。所得低下が続き将来に渡って
増加が期待できない状況から低い賃料の賃貸への転居や低価格住宅を購入する動きが活発です。
中古住宅売買もより活発になりそうです。
今年の後半の傾向を整理すると
@ 家賃以下のローン支払で買える住宅の取得は活発化していく(ローコスト住宅、中古住宅)
A マンションでは、管理費・修繕積立金などが高額なものは敬遠される(安いだけでもダメ)
B 高度成長期の「核家族」化から「拡家族」化の動きへ(経済的な理由と家族の絆を求めて)
保有「不動産資産の見直し」の動き
@ 相続に向けた動きや相続した不動産の処分
A 遊休資産の処分
B 個人、企業とも保有するアパート、ビルなどの賃貸物件の売却。逆に老後の収入を見込んでの購入の動きも同時にでて来そうです。
C 企業も保有不動産の売却におよる資金確保や有効活用をする動きが活発化してきそうです。
評価基準の移行、「利便性」「安全性」等が「価格格差」を拡大する
「利便性」とは、駅近とバス便、都心と郊外、大都市と地方都市それぞれに価格差が拡大していくことは必至で、不動産の「質」が大きく問われる。「安全性」に対する評価も厳しくなります。地盤の良し悪し、津波の危険性、水害の危険性等による価格への影響は強まっています。建物の耐震性も厳しく評価されて、それが取引価格に反映されていきます。
日本社会の構造的変化によって不動産市況の構造も劇的に変化していく時代になっていくことは確実です。これからは、現在の不動産の所有者が大量に交代していく時代になっていきます。
「土地神話」とうの昔に崩壊しており、時代の趨勢に合わせた資産の保有、活用がますます求められています。
資産の中で最も大きな割合を占める不動産の扱いが人生に大きな影響を与えます。

